赤生津・安部氏の出自を尋ねて

外史による新たな前九年合戦(1051年)伝説発掘と、白鳥舘の安倍頼時七男「比与鳥七郎」その妻「列女」を顕彰する

伊達世臣家譜の阿部小次郎

伊達世臣家譜は、諸臣の家格・待遇の公的な根拠となるものであり、藩政時代には秘書として閲覧は厳しく規制され、写本など勿論存在しない。家譜は藩政時代には府庫に秘蔵された門外不出の書であったが、昭和12年から仙台叢書として印刷発行された。当時の伊達伯爵家の特別な許可を受け発刊となる。

 

この書によると「阿部小次郎」は、伊達の平士(普通の身分のさむらい)である。

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伊達世臣家臣譜12巻(平士之部)136安倍(2巻116頁)

 安倍姓藤原

阿部小次郎重綱を以って祖となす。重綱葛西家に仕え、天正中磐井郡赤生津邑に五千刈の地を領す。